自動車

ホンダが中国での自動車増産と販売網拡大に乗り出すことが１７日、分かった。年内にも生産能力を２００８年比で１割近く引き上げ、５１万台とする。販売店も約３０店舗を追加し、７００店超に増やす。先進各国の自動車市場が低迷するなかで、好調を維持している中国での事業を強化する。 　ホンダは中国で広州本田汽車（広東省）の２工場、東風本田汽車（湖北省）の１工場で生産している。昨年は広州本田で３０万６千台、東風本田で１６万４千台生産した。これを年内に広州本田で３３万台、東風本田で１８万台に引き上げる。 　塗装工程の設備を新設するなど、生産ラインの関連設備を拡充させることで、生産能力を増強して対応する。増産するのは、１～５月の販売実績が前年の同じ期間に比べ２５％も増えているＳＵＶ（スポーツ用多目的車）の「ＣＲ－Ｖ」が大半となる見込み。 　一方、販売面では高級車ブランド「アキュラ」店を現在の１４から３０店に倍増させるほか、その他の販売店も増やすなどで全体で７００店体制を目指す。沿海部だけでなく、内陸部にも店舗を増やす計画。同時に東風本田のディーラーに販売コンサルタントを派遣し、接客やアフターサービス態勢を強化する。市場が拡大している中で、サービスを含めトータルで質向上を図り、販売増につなげていく考えだ。